◆≪最大成果を宣言≫ ちょっと頑張ろう 2479号   2016/6/29 水曜日

≪基本の形――自分の形≫

━ 知識を積み上げる。
技術を修練し、経験を重ねる。
ある所は先達の技を模倣し、ある部分は自分で工夫する。
何度も、何度も仕事を重ねてきて、得意と不得意が分かってくる。
得意を重ねて、特化し、自分の方法と論理を見いだしてくる。 ━


今までしてきたことを列記すれば、おそらく多種多様になっているはずだ。
いくつもの種類が折り重なって、自分の中に格納されている。
別々に、別々の条件の基で格納されていて、一期に出すのは難しい。
だから、全部をまとめて一つの形にしておかねば、役に立ちにくい。

知識を体系化し、構造化し、機能化させる意味である。

してきた事、失敗も、成功も、すべて列記してみる。
していた頃の環境、条件、要素、自身の技量も含めて書き並べてみる。
思いだす限りの内容を書き出す。
自分の言葉にして書き出すのが大切なのだ。

書き出されたモノは、一見、バラバラでも、よく見てみると繋がっているはずだ。
すべてを自分がしたのだから、当然である。
既にある一般のカテゴリーで考えるのではなく、自分の思いで分類してみる。
ここまでできれば、経験が体系化して見えるはずだ。

どうして、自分のしてきたことを整理しないのだろう。
未来を見るために、未来を創るために整理する必要があると思わないのだろうか。
自分の持ちモノを確かめているのだ。
確かめてみると、あの時はこうした方が良かったのではないかと気付くところも多い。
その気付きが、次を完璧にしようとする気にさせる。

一つの仕事が終わったとき、この作業をしておれば、今現在に、随分とたくさんのモノが見えていただろうと後悔してしまう。

作業を重ねていくに従って、自分の視点に気付いてくる。
足らない視点にも気付く。
成功の理由と、失敗の原因が分かってくる。

成功の多くは他の人の協力を得ていて、多くの失敗は、思いこみであったかもしれない。

物事に向かっているときの前提、方向と方法、目的に対する成果、等々を列記してみると、
自分の持ちモノが体系化され、構造化される。
多くの経験が、知識と技術で明らかにされ、次を見るようになり、試せる機会を得る。
ここが自らを機能化する意味で、自身の基本の形を見つける時だ。

何も考えずに、自分の形など、できはしない。
自分の形を持った者は、改善ができる、進められ、発展できる。
他の人にも伝えられるようになって、さらに、高められる。

自分の形を、見いだそうとするのは大切である。

組織にとっても同じだ。
自社が何をしてきか、如何なる商品を作りだしてきたか。
成功と失敗はどうの様にして分かれてきたのか。
失敗したときは、何を見ていたのか、等々。
書き出してみれば、自社の特異が鮮明になってくる。

組織としての自分の形が現れる。

自分の形が分かって、改善も革新も行える。
実態が分からないモノには、改善も改革もない。


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