◆≪最大成果を宣言≫ ちょっと頑張ろう 2468号   2016/6/14 火曜日

≪機会を見つける――機会発見の手がかり≫

━ 機会発見の法則などはない。
ただ、社会を、市場を見るだけである。
だが、機会発見の手がかりはあるはずである。 ━


社会の変化は機会になる。
変化を見いだし、自社の活動が変化に適応、
または補完、推し進められれば、イノベーションを手にできる。
変化を見つけても、変化に最適化させるのは難しいのも確かである。

日頃から、機会を活かす思考と行動を行っていなければ、対応しにくいだろう。

新たな機会は至る所にあるはずだ。
そのために、自らの持ちモノと目的を明確にしておこうと、前回に書いた。
機会は「探すモノを探す」にぴったりのようだ。
どこに機会があるかも分からない。
機会と気付かずに、機会を見逃している方が多いだろう。

変化を探す方が楽かもしれない。
社会のどこかで、必ず、日々、変化が起こっているはずだ。
そのようにして、社会は進歩してきた。

今は、変化が激しい。
人の行き来が盛んで、情報、知識、技術の移動が瞬時である。
物の移動も盛んである。

いろんな機会があるはずだ。
今、商っている商品市場が最大であるかも不確かである。
まだ、広がるのかもしれない。
精一杯広がるまでに、新たな次の商品が現れている。
商品変化も激しい。
長く続いている商品は、すでに満杯になっていて、成長の余地はなく、かげりを見せ始める。

だから、まだ気付いていない機会を探そうとする。
イノベーションは難しい。
気付けは簡単かもしれないが、イノベーションのための戦略を必要とする。


直ぐに適応できる今の機会を探す。
大した機会ではないかもしれない。
商品、少し手直しすれば、販路が広がるかもしれない。
流通の方法を変えるだけで良いかもしれない。
顧客層が広がるかもしれない。
他の自社商品との組み合わせかもしれない。
顧客の方が、使い方をよく知っているのだ。

自分たちの商品を商品として顧客は買っていない。
顧客が果たしたい機能の一部として買っているのだ。
顧客の使い方を観察する。
非顧客の動向を探ってみる。
競合との類似品を探す。
顧客が購入する組み合わせを観察する。

視るべきところはたくさんある。
それらが、機会になるはすである。

顧客のみを見るのは手前勝手な見方である。
そこに新たな機会はない。
出来上がったルートでしかないのだ。

眼が行っていないところがあるはずである。
商品が通る道を検討する。
並んで通る商品を視る。

多数の類似商品が出ていて、
飛び抜けている商品がないときは、機能が定まっていないとみた方が良い。
競合他社も、自社も見落としているところがあるはずなのだ。

分かっているところを書き出してみる。
視えたところを、付け加えていく。
その周辺に、新たな同類の機会があるはずだとして探していく。


日常の、通常の、機会を探そうとして、イノベーションの機会を探す。
知られた例として、以下がある。
―― 『イノベーションと企業家精神』P.F.ドラッカー
イノベーションの機会は、現場に近いところで見出される。
それは、計画屋が対象とする膨大な総体ではなく、逸脱したもののなかに見出される。
イノベーションには機会は七つある。

第一が 予期せぬことの生起である。予期せぬ成功、予期せぬ失敗、予期せぬ出来事である。
第二が ギャップの存在である。現実にあるものと、かくあるべきものとのギャップである。
第三が ニーズの存在である。
第四が 産業構造の変化である。
第五が 人口構造の変化である。
第六が 認識の変化、すなわちものの見方、感じ方、考え方の変化である。
第七が 新しい知識の出現である。

これらの機会それぞれが、異なる性格をもち、異なる分析を必要とする。 ――



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