◆≪最大成果を宣言≫ ちょっと頑張ろう 2450号   2016/5/19 木曜日

≪始めの始め――不確実性の時≫

━ 次の瞬間に何が起こるか分からない。
決められているモノは、すべて昨日に決めた。
新しきモノが、一斉に、次々に、起こる。
今日の行動が、明日になって適切であるとは限らない。
すべてが、不確実なのだ。
時の流れは、自分の思考を超える。
考え方、視方で、時を超えられるかもしれない。

完璧を追う。理想を追う。
唯一、不確実を超える方法である。 ━


小さな村と村を結ぶ道は一つしかなく、道幅も細い。
通る人も少なくなく、道の周辺には、ほとんど人工物はない。
昨日もきょうも、風景は変わらず、モノの移動も限られている。
一つの村に、いつものと違うものがあれば誰もが直ぐに気付く。

大都市への道は、いくつものの道があり、道幅も広く、交通量も多い。
通る人は多く、途切れる時がない。
大都市には、見慣れないものが入ってきても、見慣れないものが多く、
見慣れないが故に、見慣れてしまう。
分からないものは、見過ごしてしまう。
見慣れないものに気付くには、相当に目立っていなければなければ気付かない。
どんどんと今までにないものが入ってきて、僅かな期間で風景が変わっている。

交通網が発達し、人の移動が楽に、速くなり、人と人との接触が多くなった。
人と出会う分以上に、刺激が多くなる。
至る所で刺激があり、新たなものが産まれてくる。
どこで、何が起こるか分からない。

目を凝らしたとしても、見逃すモノも多く、気付けば、隣で大きく成長している。
一つの新しきモノが、別の新しきモノを産み出している。

2人が会えば、2つの意見が産まれる。
3人が会えば、8つの意見が産まれる可能性がある。
たくさんの意見や行動が、至る所で産まれている。
その中から、意外なものが現れてくる。

次に起こるモノを予測するのは難しい。
予測しようとする方が間違っている。
今日の売れ筋は、直ぐに満杯になり、別の売れ筋が現れてくる。

先手を取るためには、2つの方法しかない。
理想を追うか、現実の中に未来を探すかである。
理想を追えば、リスクが高くなる。
自分だけの理想に成り得る場合がある。
だから、ドラッカーの言う「すでに起こった未来」を探す方がリスクは小さいし、確実性がある。

しかし、「すでに起こった未来」を探すのも難しい。
理想から始めて、「すでに起こった未来」を探す。
自分と外との連結を試みるしかない。

何をするにしても、自分がするのであるから、自分から始めるしかない。
今から始めるが、始める動機は、社会と自分のギャップを測り、理想を探り、未来から始める。
未来から始めて、今を決める。

今日の行動が、昨日の決定ではなく、未来からの決定であって欲しい。
昨日の決定から始めれば、今を超えられない。

今を追っておれば、「すでに起こった未来」は見つからない。
理想を追い、理想を具現化しようとして、「すでに起こった未来」を見つける可能性が出てくる。


― 仕事は、
定義、前提、アプローチ、行動の方向と方法、目的、成果が一つになっている。(2446号)
連続した仕事は、始めの始め、終わりの後の後 続く始めが後の後を感じさせる。(2447号)
自らが確信できる定義、定理、普遍性を整えて、知識生産性が始まる。(2448号)
戦略計画は、資源と行動を結び付け、最大成果を産み出すための思考である。(2449号)



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