◆≪最大成果を宣言≫ ちょっと頑張ろう 2449号   2016/5/18 水曜日

≪始めの始め――戦略計画≫

━ 戦略計画は、取っ掛かりが大切だ。
持てる材料、使える材料、道具を駆使する。
材料、道具とは、資源である。

何より、戦略計画は、行動を具現化する手がかりとなる。
戦略計画は思考である。
資源と行動を結び付け、最大成果を産み出すための思考である。 ━


戦略を立案する者は、自らの専門だけの範囲で行ってはならない。
自らの専門範囲で考える内容は、戦略ではなく、戦術である。
目的に応じて、必要なものを組み合わせ、最適に活用しようとする。

戦略の意味にこだわる必要はないが、戦術と戦略では、おのずと結果が違っている。
戦略がおく目的と戦術の目的では、成果の範囲が違う。
戦術は部分の目標であり、戦略は、部分を含む全体になる。
当然、結果が違ってくるし、戦略のつもりで戦術になった場合は、全体に飲み込まれる。
戦術成果が素晴らしくても、戦略のレベルによって、戦術が消える場合すらある。

部分と全体では、結果に差が出てくるのだ。
具体物での部分と全体を比較すれば、どうしようもない隔たり、壁がある。
しかし、思考範囲については、思考枠だけの問題で、物理的な障壁になるものはない。
自らの考え方、視点だけの問題である。
戦略になるか、戦術になるかは、考える者次第になってしまう。


資源を認識しない者は、戦略だけでなく、戦術すらたてられない。
資源には、具体的な物、思考、知識に関わる抽象的なものの2つがある。
具体的な物には限度があるが、思考と知識には限度がない。
二つの資源を把握しておくことが大切である。

持てるモノだけで行なえば、戦術へと行き、萎んでいく可能性がある。
目的から入れば、必要が浮き出てくる。
必要から、持てぬモノが現れ、持てぬモノの活用が考えられる。
経営では、そこに、契約、提携が浮上する。
思考と知識の範囲で、契約、提携を考えれば、大きなリスクを伴う確率は低い。
知財への認識が必要になる。
知財は、特許ばかりではないのだ。
一般には、知財は法的制限で説明されているが、枠組にこだわる必要はない。
日々の活動を振り返れば、知財に影響されている範囲が分かるはずである。


戦略計画は、最初に立てているが、最初にたてたモノを最後まで通す必要はない。
戦略計画は、行動プロセスであると、まず考えておこう。
リスクを伴わない戦略計画などは存在しない。
リスクがなければ、できているのと同じで、昨日と未来と変わるはずがない。
常に戦略計画にはリスクを伴って、リスクを飲み込んだ計画であり、行動プロセスなのだ。

始めの始め、戦略計画は、時間経過に伴って、常に始めなのだ。
条件が変化すれば、目的を達成するために計画は変わる。
目的が変わるようであれば、元々、戦略などは存在しない。
行動プロセスで、戦略は見直される。
常に、最初に立ち戻っている。
常に計画が練られている。
戦略は成果を前提に置いている。
成果予測が変われば、初期に予定した成果になるように戦略を変えねばならない。

明日は分からない。
自らが関与しない動きは分からない。
自らの市場すら明日は分からない。
だから、持てる材料、使える材料、道具を日々検討している。


― 仕事は、
定義、前提、アプローチ、行動の方向と方法、目的、成果が一つになっている。(2446号)
連続した仕事は、始めの始め、終わりの後の後 続く始めが後の後を感じさせる。(2447号)
自らが確信できる定義、定理、普遍性を整えて、知識生産性が始まる。(2448号)


copyriht© SeedWin all rights reserved.