◆≪最大成果を宣言≫ ちょっと頑張ろう 2421号   2016/3/31 木曜日

≪成長を意識する――複数の正統性を認識する≫

━ 複数の正統性があると気付かねばならない。
組織人が、自組織だけの正統性だけでは、判断ができなくなっている。
組織は、社会で自立していなければならない。
社会は、一つの要素、一地域だけではなく、複数の正統性が絡み合っている。

価値観は、正統性に一時的にせよ影響される。
10年、20年に渡って影響される場合もある。
地域は、一つの正統性で成り立たなくなった。

民族、国家、経済、企業等々の正統性に影響されている。
それぞれのその時々において優先順位が違ってくる。
個人的活動も、いくつかの正統性のバランスに関わっている。 ━


社会は進む。季節が巡るように歴史は巡る。
進んでいるのか、巡っているのか。
巡っているとすれば、周期は同じなのか、広がるのか、狭まるのか。
周期はいくつもあるのか。

人がすることだから、巡っている可能性は高く、科学は進歩し、広がるのだから、
巡る質が変わってくるのかもしれない。
古代帝国、封建制、中央集権などかあった。
20世紀に入って産業、科学が一気に進歩し、変化した。
それでも、政治世界は同じ繰り返しがされているように見える。

大量生産が、生活を変え、価値観に影響するようになった。
モノ、金、人の移動の自由と手軽さが、見える世界を広くし、
意識に影響し、均一化へと進もうとするが、格差を広げる結果になった。
何々主義、制度への信頼が綻びかけている。

現在は、伝わり方が、20世紀までと比べれば、一挙に速くなり、
心情と物と経済のバランスが崩れているように見える。
歴史は巡っているのかもしれないが、20世紀以前までとは異なっているように見える。

ゲルマン民族の大移動は4世紀後半に起こった。
15世紀は大航海時代で、民族の移動とは異なるかもしれないが、文化が移動した。
現在、難民とされる移動が起こっている。
経済移動があり、文化移動、知識移動がある。
世界に対しての知覚が、意識と価値観の変化を進めている。

昔から、コミュニティは形成されていたが、
地域コミュニティを外れて、経済とは別に社会事業、NPOの出現がある。

一世紀前までは、国家と経済、正統性が一緒に動いていた。
企業が出現して、国家、民族とは異なる正統性が産まれ、
地域から離れた一種のコミュニティが形成された。
地域コミュニティ、NPO等のコミュニティと、組織コミュニティは性質が異なる。
企業内コミュニティが企業活動と同質ではないのは理解されているだろう。
企業人にとって、企業活動とコミュニティの優先比較をすれば、企業活動になる。
生活と企業活動は同居するが、異質である。

人の中に、複数の正統性が同居する。
民族、国家、経済、企業の正統性が各人に内在する。
地域には、居住地域、民族、国家、ブロック地域(EUに象徴される)、世界がある。
政治、思想に関わり、同居する正統性と、争う正統性があり、
これらを別の価値観である経済での正統性が覆う。

限られた狭い地域での生活、経済活動も、直接、間接の世界の複数の正統性に影響されている。
素材、製品とされる物が、世界を駆け巡る。
見知らぬ地域での問題、紛争が、思わぬ高騰、下落を招く。
世界を見知らぬところとはできなくなった。

自らの価値観、判断に影響している正統性を知覚しておく必要がある。
自らの価値観を異なる正統性に提示したとしても、何ら影響を与えられない。


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