◆≪最大成果を宣言≫ ちょっと頑張ろう 2415号   2016/3/23 水曜日

≪知識社会――断絶的発想が必要になる≫

小さな知識の断片であっても、記憶と論理、推理、発想、表現で構成されている。
5つで一つの知識を構成する。

「よく知っているね」と言われる部分は記憶である。
知っているだけでは、知識と呼ぶには不十分である。
一つの記憶で、論理は組み立てられない。
数語の単語で、真理を表現できない。
必ずいくつかの「知っている」が必要になる。

専門分野は何々であると、一つを表現するのは不十分である。
いくつかの分野を挙げて、まとめると何々になる、と表現する方が自己主張は有効になりやすい。

知識の体系化は、相関と相反に関わる論理の連続性である。


TVでサスペンスなどを見ていると、名探偵や、名警部が出てくる。
天才集団が出てくる時もある。
彼らの謎解きは、推理である。
思いがけない推理をし、些細な目立たないところを見て、
多くの「知っている」と気付きを組み合わせて、犯人に辿り着く。
彼らの推理は、現実に基づく。
現実の土俵であり、既存の結果が存在している。
― 産業における結果は、既存の結果ではない。―

推理は、論理のインターフェイスかもしれない。
接続の箇所と仕方で、推理の方向が変わる。

名探偵ボアロ、現代版のシャーロック・ホームズ、推理の範疇である。
古典的犯罪では、推理が中心に展開されるが、
ネット時代では、血縁、地縁等々だけでは困難なようだ。

逆に現代では、推理ではなく、映像認識に頼るようになった。
思考としては逆行しているのかもしれない。
視覚に頼ると、表層に陥り易くなる。
背景、前提を見落とす可能性が高くなり、方向が分からなくなる。
結果が確認できれば、背景と前提には辿り易くなるが、
統計的な常識から逃れられなくなる危険が残される。

推理は、枠組と目標が設定されている。
辿り着く形が決められていて、考える土俵にも制限がある。
推理の方法は、現代らしい科学的根拠があげられているが、枠組は同じである。
気付きに発想が使われていても、枠組内である。

発想の転換が必要である。
枠組が無く、従来のカテゴリーの枠外で、相関と相反とする規定すらない。
創造的発想とすれば良いのかもしれない。
創造的発想は類語を重ねたようになったが、断絶的、非線形的発想とするのが適切かもしれない。

知識と情報の伝達が一瞬で行える今、
如何なる場所で、異なる如何なる分野が相互作用するか分からない。
一人の断絶的発想が形を作りだしたとしたら、変革になる確率が高い。

歴史を振り返れば、水汲み機の蒸気機関が50年もかけて機関車に辿り着いたが、
現代では一瞬になる。
時間を短縮するための手法や論理も開発されている。

産業革命から、技術革命、生産革命へと進むのに、年数は短くなっている。
今、知識革命が起こっていると言われている。
半世紀以上前に起こっているのだが、今、顕著に現れている。
知識が、知識に影響し、技術へと転換され、さらに知識を産み出す。

伝達は、何等かの表現形式を伴う。
表現されて伝達される。
伝わりやすさは、必要の認識、意識によって変化する。
必要が物理的な側面で行われれば、物理的結果に囚われる。

知識を推理に賢さをおくのであれば、革新は難しくなる。
産業の発展の前提は、変革を必要とする。
断絶的、非線形的発想を、自らに如何に被せていくかが必要の一つになる。

知識を仕事に活用するとき、論理、推理、発想をセットにして意識しなければならない。


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