◆≪最大成果を宣言≫ ちょっと頑張ろう 2394号   2016/2/22 月曜日

≪組織にとっての社会――視るべき対象≫

━ 組織は社会で機能して、生き続けられる。
組織は社会を認識して、社会の変化を知覚していて、適応し、発展する。

組織にとって必要な対象は市場であるが、市場が形あるものではなく、見えるものでもない。
市場は社会の中で構成され、社会が必要として生まれてくる。
社会には多数の市場があって、市場が互いに関連している。

社会を見ずして、組織活動は成り立たない。
その社会を知らねばならない。 ━


社会とは何かと尋ねられても、答えられない。
ただ、起こっている事柄を一つ、二つ言えるぐらいだ。
説明した事柄も、社会の極一部分で、出来事が社会全体を表しているのでもない。
社会の大事件は、誰かを不幸にしているだけで、社会を表しているはずもない。
人々を幸せにする如何なる事柄でも、負に働く人々もいる。
優れたイノベーションが起こっても、イノベーションによって消えていくモノもある。

激変している社会の片隅、隠れたところにも、人の生活があるのは間違いない。
如何なる事件にも関わりなく、静かな日々を送っている人もいるだろう。

如何なる事柄も起こりえる。
些細な事柄が、大事件になって、世界をひっくり返す場合もある。
バタフライ効果・・・ジャングルの奥地で羽ばたいた蝶の動きが、大都市に激変を起こす。
人一人の動きが、大規模のドミノ倒しの端緒である場合もある。
だが、大半の事柄に対して、相関と相反が重なり合って、打消しあって何事もなく過ぎていく。

社会は動いている。
相関だけがうねりになり、止めるモノがなければ社会を変えていく。

うねりを見いだす。
壮大なドミノ倒しの最初になりそうなモノを探す。

社会の観察視点である。
何度も、ここで書いてきたが、
人々の行動、社会の動きから、人が、組織が気付かねばならない事柄がある。
社会のどこかに現れている、緊張、抑圧、潮流、転換、変革である。
必ず、どこかで、この5つに関わる事柄が起こっている。
現れている5つの一つが、大きな機会になっているはずである。

緊張、抑圧、潮流、転換、変革を探さねばならない。気付かねばならない。

社会の中心に来るものは、政治でも、経済でもない。
人々の生活であり、個人の生活の安定である。
社会を視るとき、個人の生活を見ずして、社会を理解できるはずがない。
中心に来るのは個人の生活で、多くの人々の生活が寄り集まって社会が存在する。
生活を維持し、発展させるために、組織があり、社会の秩序がある。

次に視るべき対象は、労働形態であり、雇用形態である。
そして、産業構造がくる。
働き、生活を維持させるためのシステムである。
システムの一つが組織である。

組織を人の道具と考えるか、人を組織のパーツであると考えるかは勝手である。
考え方によって結果が決まってくる。

他には経済構成、国際状況、人口動態、等々が社会要因になり、
地域毎のシステムが出来上がっている。

視るべき対象は、7つである。
個人生活、労働形態、雇用形態、産業構造、経済構造、人口動態、国際政治である。
そして、5つの状態を観察する。
緊張、抑圧、潮流、転換、変革である。

今、社会は、4つの言葉で表現されている。
経済社会、機能社会、知識社会、情報社会である。
7つの視るべき対象に、4つの社会が重なり、文化と慣習が影響する。
緊張は、状態変化、状態圧迫から起こる。
知識変化、価値変化が影響する。

できるだけ正確に、出来るだけ多くの現象がとらえられば、次への一手が決まってくる。


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