◆≪最大成果を宣言≫ ちょっと頑張ろう 2393号   2016/2/19 金曜日

≪組織を分析する――視点領域≫

━ 組織活動は組織のため行うのではなく、社会の機能を果たすためであった。
組織活動の目的があり、意味があった。
人材の活用、個人の能力の発揮があり、知識の集中があった。
組織活動を最適にするための組織システムがあった。

年月を重ね、それぞれが一つの形を作りだしている。
一応、適切になっているはずだが、完全ではないだろう。
常に世界が動いているから、組織活動は常に変更が必要になってくる。
世界が動いてから組織が動いていては、常に後手にまわってしまう。
先に組織が動くのは難しいかもしれない。
しかし、少しでも、先を行けるはずである。
先を行くために、または世界を動かすために、先を考えるしかないだろう。 ━


経営は全体をとらえてこそ、経営になる。
できれば組織人材の全員が全体を視て、それぞれの立場から役割を考え、行動できるのが良い。
一人だけが、最適な見方をしていても、
一定以上の組織人材が、視て、理解しなければ、最適行動にはならない。

一人材が、与えられている仕事を、懸命に、丁寧にやり遂げたとしても、
仕事の手元だけを見ていたとすれば、最適の結果が得られるかは分からない。
仕事の意味を知って、組織の目的を知って、効率の良い成果が得られるはずである。
仕事をやりどける意味が違っているのだ。
そもそも、仕事があって仕事をするのではなく、組織目的を達成するために仕事をする。

組織目的は、社会の機能を果たして、組織の存在の意味がある。
果たすべき組織の社会機能を知らなければ、与えられている仕事の意味が分からない。
社会機能の必然性をつかめなければ、している仕事の必然がない。

仕事のスタートは、与えられている仕事にあるのではなく、社会の状態にある。
社会が形成されている必然の中に、組織の意味があって、与えられている仕事の意味が産まれる。
その意味を知って、自らの仕事が進化を始める。

今や、地域社会だけでは、仕事は成り立たない。
世界を知って、世界の動き、世界の問題を知って、地域社会との関わりを知る。
社会を成立させる機能を知って、自らの役割を知って、市場が産まれてくる。

市場があって仕事があるのではないはずである。
市場が先にあるとすれば、市場変化に仕事が流され、社会機能に穴をあけてしまう。

世界を視る、地域を視る、社会機能を視る、異なる機能の関連を視る。
機能変化を視て、市場変化を視る。

自らの仕事が、世界の如何なる機能に関わりがあるのかを知って、自らが機能を創りだす。
これが、市場創造であり、社会を動かす唯一の始まりである。

1割の人材が、組織の9割の売り上げを上げると言われている。
つまり、1割の人材が世界、社会、市場を見ているのかもしれない。
他の9割の人材で、1割の売り上げをしているのならば、9割が手元を見ていることになる。

仕事の成果は、連鎖を起こさねば、部分の総和が全体を超えられない。
1+1=2になる仕事をすれば、利益は出てこない。
2より大きくするには、仕事の意味の転換が必要になってくる。

人材のそれぞれは何を視て、何を考えているのだろうか。
人材は、何をもって、何のために視ているのだろうか。

見えても視ているとは限らない。
視る目的があり、視た結果の行動がある。

視点には、視点範囲と時系列の変化がある。

人材群の視点の領域分布を取り出してみれば、組織の動力が分かるはずである。

一人でも多くの人材が、世界と仕事の関わりを理解している必要がある。
世界と仕事を視る人材が、組織と社会を動かす人材になるはずである。



━━ ■ ━ 人文組織工学のページに『教育構造学』を改めてアップしました。
「教育目的達成のための伝達構造」です。


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