◆≪最大成果を宣言≫ ちょっと頑張ろう 2375号   2016/1/22 金曜日

≪変革人材――情報と成果と戦略≫

きょうの仕事、きょうにしなければならない事柄は、昨日までに決められている。
自分で決めたか、他から廻ってきたかは別にしても、すでに決まっている。
きょうするべきことに時間の余裕があってもなくても、
明日以降の仕事を考えねばならなず、決めなければならない。
手順と方法、方向と直接的目的を定めなければならない。

何処からか仕事が廻ってきて、考える必要がなければ、誰か、またはどこかに依存している。
仕事について、自立しているとは言えないだろう。

維持する仕事にしても、維持すべき事柄の進化がある。転換、変革がある。
進化、転換、変革等々を自らが作りだすか、廻ってくるのを待つかで、
職位に関わらず、ポジションが変わる。

現代の組織では、昔(20年前)ほど、指示命令系統は強くなくなった。
進歩的な組織で、知識労働を中心にしておれば、命令系統は非常に小さくなっている。
むしろ、指示命令系統をナシにしようとしている。

商社、コンサルティングを中心にして、専門職が軸になっている職場は、命令系統が邪魔になる。
各仕事の独自性(自立性)が要求される。
このような職場で、命令系統を強くすれば、業績は間違いなく下がる。

いま、知識生産性が問われている。
求められる結果は、労働時間ではなく成果である。
成果は、当然、市場と社会を中心にする。
組織内がどのように動くかを考えるのではなく、市場に焦点を合わせ、組織を如何に動かすかである。

組織が動かなくても、個人の行動範囲と行動影響をどれほどに拡大できるかである。
知識生産は、知識そのもの生産だけでない。
知識を道具にして、影響力を高め、市場での成果を、直接、間接に関わらず、上げればよい。
知識生産の基準は、成果にある。

改善、転換、変革が目標で、眼に見えるモノだけではないのだ。

市場と社会に、自らの仕事をどれほどに近づけるかが問題なのだ。
市場と社会が見えたら、つまり、問題と課題が見えたら、
自らの仕事をどのようにして、問題と課題の中に放り込むかである。
その方法と方向が、戦略と戦術になってくる。

社内で、戦略会議が開かれている。
ただ、決められている目的に対して、役割と手順が話し合われる場合が多い。
これは戦略ではない。
また、戦略は、状況に応じて変化するから、
知識をもって仕事をする者にとっては、それぞれの戦略または戦術が必要になってくる。

従来の技術のみを持って仕事をする場合は、役割が固定される。
技術は知識に支えられ、知識によって変化する。
逆に、優れた知識であっても、技術化されなければ役に立たない。
誰もが使える状態にはならないのだ。


さて、ここからが問題である。
市場の問題と課題を見いださねばならない。
問題と課題を解決し、達成させるための方法と方向を定めなければならない。
方法を確定されるために、持てる知識と技術が、知覚されなければならない。

知識労働に自立性が要求され、より大きい成果が求められる。
決められた方法であれば、過去に成し遂げられている成果以上にはならない。
もし、過去の成果以上にしようとすれば、戦略が必要になる。
新たな視点と思考が必要になる。

戦略が、情報を元にしていると、多分、誰もが分かっている。
情報は知識ではない。単に情報である。
自らの知識と技術を元にして、方法と道具の組み合わせと、
ポイントの抽出と、それぞれの活用と行動の大きさの組み立てである。
優先順位と劣後順位の確定が、戦略が進行していく度に必要になってくる。
これらを決めるのは、自らの思いではなく、情報に基づいているはずである。
戦略に、自らの思いなどは、何の役にも立たない。

昔はトップダウンが当たり前であった。
今は逆になりつつある。
ダウンアップで、トップダウンになる。
現場に情報が集まり、問題と課題が積み上げられる。
情報が下から上へと、循環する。
だから、報連相が大切になる。
トップ自身にとっても報連相が大切になる。

情報は、職位に関わらず、均等に行き渡り、現場に直接的な課題が溜まるようになった。
そして、知識を中心にした仕事が増え、知識が成果を上げ始めた。
成果は個人と直接に繋がっているはずであり、
仕事を戦略化、または戦術化して、成果を拡大する。

自らにとって必要な情報は何かと自問するのが大切な課題になった。

自身の知識と技術、市場の問題と課題が並列にあって戦略がある。
知識労働を行う者は、必要とする情報を知覚しなければならない。

そこに、職位などは関わりがなくなってくるし、職位は、勝手について来るようになる。
おそらく、情報と戦略を意識している者は、すでに、十分な成果を上げているはずである。



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