◆≪最大成果を宣言≫ ちょっと頑張ろう 2374号   2016/1/21 木曜日

≪変革人材――廃棄を体系的に行う≫

廃棄への抵抗は強い。
変革、削減、廃棄への組織内抵抗は強い。
どれも、現在の組織のあり様を変えてしまう。
今まで座っていた椅子のあり様が崩れてしまう。
どうしても、抵抗が強くなる。
―削減と廃棄はイコールである。削減の最も効果的な方法は廃棄である。―

不安からくる抵抗であるが、不安は知らないが故に起こる。
知らせ、理解して貰ったとしても、成果が明らかでなく、
各人の行動が具体化しなければ、無知のままで終わる。

変革していこうとする者には、廃棄、劣後順位が付きまとう。
だから、変革人材は嫌われる。

経営者層が、変革をしようと、変革プロジェクトなりの変革チームを作ったとしよう。
変革は、変革チームに任せ、他の者たちは、従来通りの仕事を続けていく。
優秀な人材を集めて変革チームを作ったとしても、必ず失敗する。

変革を始めた時、実行するすべてが上手くいくはずはない。
どれもが初めての試みになるのだから、つまずきはある。失敗もある。
10の実行をして、1つがつまずくと、抵抗が強くなり、すべてがつまずく。
変革チームは、決して上手く行かない。
経営トップの肝いりで始めたとしても、変革チームからは、変革は起こらない。

組織の全員が変革人材にならなければならない。
だが、これも無理である。
変革行為自体を、常としなければならないのだ。
組織が、変革への姿勢を創り上げなくてはならないのだ。

いきなりの変革は混乱を起こす。
変革を仕事として組み込まなくてはならない。

各自が、各自の仕事を徹底して分析しなければならない。
各自の得意を分析し、自身のみができることを見いださねばならない。
各自の役割を、最も効果的にする方法と方向を定めなければならない。

組織は、キャッシュフローを分析し、追い続けなければならない。
社会変化を探し続け、市場が構成されている状態を分析しなければならない。
顧客分析が言われるが、顧客一人の分析ではなく、顧客群の分析である。
顧客群の分析は、決してモノを現さない。
顧客・非顧客の背景と行動分析である。
ニーズではなく、顧客が求める成果の分析である。
顧客群の分析の向こうに、複数の重なりあった市場が必ず現れる。
市場臨界が現れる。
市場臨界が見いだせない市場分析は分析ではないと承知しなければならない。

仕事の分析をする。
仕事を構成している物と、知識と技術を分析する。
徹底した分析をしなければならない。
知識を最小単位に分解する。
そこからパーツを組み立てる。
パーツが当初の目的とは違う目的に使われる可能性があるかを探る。
もし、他に使われる可能性がなければ、知識・技術の前提、アプローチを探る。
このアプローチが陳腐化していたとすれば、パーツと元になったモノは、廃棄せざるを得ない。
もしくは、博物館入りになる。
廃棄せざるを得ないパーツ群が増えているとすれば、
生産しているモノ自体の掘り下げができていなかった証拠になる。
全体の一定割合を超えていたとしたら、危機的状況にあったはずだ。

初めて、廃棄が、自然に行われる。
日常的に、体系的に廃棄が行えなければ、変革は遠のく。

変革は常なる仕事である。
変革のための廃棄は、常なる仕事である。
組織の全体が変革組織になっていく。

直接的な売り上げのために分析を行えば、改善にしか進めない。
間違いではないが、社会変化の衝撃には耐えらない時がくる。
危機的状況に陥った企業の大半がこの間違いをもっていたはずだ。


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