◆≪最大成果を宣言≫ ちょっと頑張ろう 2367号   2016/1/12 火曜日

≪マネジメントの基本――変わらざるものと進化するもの≫

━ マネジメントは機能であり、機関である。
マネジメントは知識であるが、他の知識に影響する。
人に対して、組織に対して、社会に対して影響する。
マネジメントのみの知識は、役にたたない。
機能して、影響して役に立つ。

だが、人も、組織も、社会も変化する。

そのためにも、マネジメントの基本を押さえねばならない。 ━


20年前の医学と現在を比べれば、間違いなく、進んでいるだろう。
新しく分かった事柄もあれば、開発された技術や新薬もある。
20年前と比べなくても、3年前、昨年よりも進んでいるだろう。
進んだ医学が、臨床現場ですぐに活用されている。

教育現場は、100年前と大して変わらないかもしれない。
伝えている内容は増えたにしても、大した差はないように思える。

日本医師会によると、17万人ほどの医師がいるそうだ。
事実とは違うだろうが、計算上では、医師一人が600人を受け持っている勘定になる。

総務省の統計によると
大学教員は、17万人ほどがいて、一人当たり16人ほどの学生を見ている勘定になる。
教員全体では教員が135万人がいて、児童、生徒、学生の合計が2千万人いる。
教員一人当たり、14人の生徒数の勘定になるが、
接している時間を考えても、何かがおかしいように思えてくる。
それでも、一応は、学校を無事に卒業してくる。
卒業のレベルの問題ではなく、年数で押し出されてくるのだから、当然かもしれない。
大半は、習熟度で卒業するのではないから、教育レベルは上がりようがないとも言える。

日本の企業は300万社ある。
働いている人が、セカンドキャリアを含めて8500万人がいる。
社長は少なくとも、300万人いるはずだ。
経営者層と言われる人数は、平均すれば、1社当たり10人ぐらいになるのだろうか。
仮に10人だとすると、
3000万人の経営者層がいて、経営者層一人当たり、1.8人の労働者数になる。
経営者層の平均が5人だとしても、4.6人の労働者数になる。

確実なマネジメントが、経営者層で行われていたとすると、
経営者数と労働者数は1対5になるから、相当の成果が上がっているはずだと予想される。
それでも、モチベーション云々と言われているのだから、
定年を迎えるまでの退職者数が増えているのだから、
確かなマネジメントであるかは疑わしくなる。

医学は日々進んでいる。
経営論も進んでいるはすである。

医学は対象を人と人体にしている。
経営の対象は、人と組織と社会である。
同じ人であっても、意味するところが違うのは当然だ。

現代の社会は、著しく変化している。
対象が変化するからこそ、よく観察をしなければならず、
観察する対象の時系列と範囲を確認しなければならない。

固定させている観察視点と、変動視点の関係を、人と組織と社会で見なければならない。
対応の方法も、方向も変わる。

生産し、提供するモノが変わる。
相手が、地域が変わる。
時が、科学が、価値観が変わる。
それぞれが、別々に、関連を持ちながらも、進化し、変化している。

マネジメントも変化するはずである。

医学の基本があり、教育の基本がある。
基本とは変わらざるものである。

人、組織、社会、そして働く意味で変わらざるものがあるはずだ。
マネジメントとしての変わらざるものもあるはずだ。

マネジメントには、基本になるものがあり、機能するために変化するものがある。
その基本になるものを明確にしておくことが大切である。

まずはマネジメントとは何かを、自分で答えを出してみよう。
マネジメントが機能しているとは如何なる結果を生むのかを検討してみよう。


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